ミュートでフォー!

http://d.hatena.ne.jp/fujinkoron/20060202/p1
婦人公論 the 90th anniversary blog』
「ミュートでフォー! (レイザーラモンHG 本誌2/7号)」


 そうそう、写真撮影が、ちょっと面白かったです。
シャッター音だけが響く静寂の中、
次々とおなじみのポーズをとってくださるHGさん。
無音……想像できますか? 
お茶の間のテレビでは音(声)と映像(ポーズ)が
ワンセットの「フォー!」ですが、
雑誌の写真撮影ですから、もちろん、声は上げません。
目の前にあるのは見慣れた「フォー!」なのに、
「次、お顔右向きで」と話しかければ「あ、はい」と
普通に受け答えてくださる住谷さんで、なんだか、変。
「そこにあるべき音がない」、サイレント状態が奇妙です。
 
 目の前に鉄板でジュウジュウ焼いたサーロインステーキがあって
肉汁がぴちぴちはねるのに、なぜか匂いがしない……という不思議さ?
 または、静かな室内で庭に降る雨を眺めた後、
窓を開けたらダババババッと轟音が降ってきて驚く感じ?
 ラジオCMでシュポッ!トクトクトク〜、と効果音が流れると、
他のどんな炭酸でもなく必ずビールの味がよみがえるのにも似て?
 人は普段、五感というものは連動して当たり前、と思っているけれど。
無音のフォー! に、その虚を突かれた気がしたのでした。